送り状・追跡番号の入力をなくすバーコードリーダーの選び方|開店準備・EC事業者向け

追跡番号の12桁を、1日に何回打っていますか
通販の発送作業でいちばん回数が多い「入力」は、送り状の伝票番号(追跡番号)です。運送会社によって11〜12桁ほどの数字が並び、これを発送通知に貼り、管理表に控え、問い合わせが来ればもう一度探す——1件あたりは十数秒でも、件数が増えるほど積み上がっていきます。
仮に1件10秒として、1日50件なら約8分。月20日なら約3時間が、数字を打つだけの時間に消えている計算になります。バーコードリーダーを1台置くと、この時間がほぼゼロになります。しかも消えるのは時間だけではありません。
- 打ち間違いがなくなる:意味のない数字が10桁以上並ぶ文字列は、人がもっとも間違えやすい形です。1桁違う追跡番号をお客様に送ってしまえば、「荷物が追跡できない」というお問い合わせと、原因を調べ直す時間がまるごと発生します。防ぐのに一番効くのは、注意力ではなく「そもそも打たないこと」です。
- 目線の往復がなくなる:伝票を見る→数字を覚える→画面を見て打つ→合っているか見比べる。この往復が一日中続くと、夕方の入力精度は確実に落ちます。
- 誰がやっても同じ速さになる:入力速度の個人差がなくなるので、繁忙期の応援スタッフや入ったばかりの方にも、そのまま発送作業を任せられます。
難しい導入は要りません。「キーボードの代わり」として動きます
バーコードリーダーというと専用ソフトや設定が必要に思われがちですが、当店で扱っている機種はパソコンにUSBキーボードとして認識されるタイプです(HIDキーボードモード)。パソコンに挿すだけで、読み取った数字がカーソルのある場所へ、キーボードで打ったのと同じように入力されます。ドライバーのインストールもいりません。
つまり、キーボードで打てる場所なら、どこでも使えます。Excelの表、ブラウザで開いている各モールの管理画面、受注管理システムの入力欄、メモ帳。ソフト側が「バーコードリーダー対応」と書いているかどうかを気にする必要がありません。
さらに「読み取ったら自動でEnterキーを押す」設定にしておけば、1件読むごとにExcelは次の行へ移動し、検索窓ならそのまま検索が走ります。キーボードに手を戻す動作すらなくなり、伝票を持ち替えて、かざす——この繰り返しだけで作業が進みます。
EC事業者の方:送り状まわりで効くところ
発送通知と追跡番号の控え
出荷が終わった送り状をかざすだけで、追跡番号が管理画面やCSVの欄に入ります。番号を目で追って打ち込む工程がなくなるので、発送通知を出すまでの時間が短くなり、番号の取り違えもなくなります。ヤマト運輸・佐川急便・日本郵便・西濃運輸・福山通運など、送り状に印刷されたバーコードを読み取れます。
荷受け・返品・在庫の確認
効くのは出荷側だけではありません。入荷した荷物の伝票を読んで納品予定と突き合わせる、返品されてきた荷物の番号から元の注文を引く、といった「探す」作業も、番号を打ち直さずに検索窓へ流し込めます。倉庫や事務所で棚卸しをするときも、商品のJANコードをそのままExcelへ落とせます。
送り状のQRコードを誤って読んでしまう問題
ここは、実際に使い始めてから気づく方が多い落とし穴です。最近の送り状は、伝票番号のバーコードのすぐ横にQRコードが印刷されているものがあります。1D(バーコード)と2D(QRコード)の両方を読める機種は便利な反面、かざす位置によっては目的と違うコードを読んでしまい、伝票番号ではない長い文字列が入力されてしまうことがあります。
当店で扱っている2機種は、QRコードの読み取りだけを個別にオフにできます。説明書の設定用バーコードを1回読ませるだけで、バーコード(1次元コード)しか読まない状態にでき、送り状の誤読み取りを防げます。QRコードを使う業務に戻すときは、同じ手順で元に戻せます。「2D対応かどうか」だけでなく「2Dを切れるかどうか」まで見ておくと、発送業務では失敗しません。
これから開店される方:レジと在庫で効くところ
レジ・会計
商品のJANコードを読むだけで、レジソフトに品番と価格が入ります。手打ちに比べて速いのはもちろん、値段の打ち間違いによる過不足がなくなるのが大きな点です。当店の2機種はどちらも置いたまま使えるハンズフリー型で、かざすだけで自動的に読み取ります(オートセンシング)。トリガーを押す必要がないので、片手で商品、片手で袋詰め、という会計中の動きを止めません。
入荷検品と棚卸し
開店準備でいちばん時間を取られるのが、最初の在庫登録です。段ボールから出しながらコードを読んでExcelに落としていけば、リストは自然にできあがります。開店後も、棚卸しや発注時の在庫確認が同じやり方で回せます。
スマホやタブレットの画面に出たコード
紙に印刷されたコードだけでなく、お客様のスマートフォンに表示されたクーポン・会員証・電子チケットのコードも読み取れます。画面表示のコードは、昔ながらの赤色レーザー式のスキャナーでは読めません。これから導入されるのであれば、ここは必ず確認しておいてください。
選ぶときに見る5つの点
バーコードリーダーは価格の幅が広く、見た目では違いが分かりにくい商品です。同じように見えて何が違うのか、実務で効いてくる順に並べます。
- 1D専用か、1D/2D両対応か:安価な機種にはレーザー式の1D専用機があります。JANコードは読めますが、QRコードは読めません。送り状のQR、キャッシュレス決済、クーポン、電子チケットとQRが前提になった今、後から買い替えになりやすいのがこの選択です。当店の2機種はどちらもCMOSイメージセンサーの1D/2D両対応です。
- 画面のコードが読めるか:レーザー式は、液晶画面に表示されたコードを原理的に読み取れません。スマホ画面を読む予定があるなら、イメージセンサー式(2D対応機)を選んでください。
- ハンズフリーか、ハンディか:持って引き金を引くハンディ機は、店内の棚を回るには便利ですが、レジや出荷デスクのように「同じ場所で何度も読む」用途では、置きっぱなしで使えるハンズフリー型のほうが手数が減ります。
- 設定をどこまで詰められるか:読み取り後の自動Enter、同じコードを続けて読まないようにする時間、読み取り速度、不要な桁の削除、QRだけオフ——このあたりの設定ができるかどうかで、実際の使い勝手はかなり変わります。特に同じコードの連続読み取り防止は、ハンズフリー型では必須の設定です。商品を読み取り窓の前に置いたままにすると同じコードを何度も読み込み、レジの二重登録や棚卸しの重複カウントにつながるためです。
- 電源の持ち方:ワイヤレス機は便利ですが、充電を忘れれば止まります。逆に有線のUSB給電機は、電池切れがそもそも起きません。「止まると困る場所」に置くのか、「動き回りたい」のかで選び方が変わります。
当店の2機種、どちらを選ぶか
当店ではNETUMのバーコードリーダーを2機種取り扱っています。どちらも1D/2D両対応、置くだけで読み取るハンズフリー型、スマホ画面のコード対応、送り状対応、QRだけオフにできる設定に対応しています。違いは接続方法と使い方です。
据え置きで確実に使うなら NETUM A5
NETUM A5は、USBケーブル1本で使う有線タイプです。この機種の一番の強みは電池・充電池が不要なことです。パソコンのUSBポートから給電するので、充電を待つことも、繁忙期の途中で電池が切れて手が止まることもありません。挿しっぱなしで毎日そのまま使えます。
レジまわり、出荷デスク、事務所の入力用など、置き場所が決まっていて止められない場所に向いています。IP54相当の防塵防滴、約1.5mの落下に耐える設計で、店舗や倉庫で毎日使う前提の作りになっています。読み取り距離は0〜240mm。価格も抑えめなので、まず1台試したい方や、レジ用と出荷用で2台置きたい方にも向きます。
持ち出して使うなら NETUM A6
NETUM A6は、2.4GHzワイヤレス(最大約50m)とBluetooth(最大約10m)に対応した充電式のワイヤレスタイプです。最大の特徴は、スキャナー部(ヘッド)を台座から外して、ハンディスキャナーとしても使えることです。
これは発送作業で効きます。小さな荷物は卓上でかざし、台に載せられない大きな荷物や重い荷物は、ヘッドを外して送り状のところまで持っていく。荷物を持ち上げて向きを変える必要がなくなるので、大口出荷や重量物を扱う現場ほど楽になります。倉庫の棚の前、検品台、荷受け場所など、パソコンから離れた場所での読み取りにも対応します。1D 4mil/2D 6milからの細かいコードにも対応しており、小さく印刷されたコードにも強い機種です。
Bluetooth接続に対応しているので、パソコンだけでなくタブレットやスマートフォンと組み合わせる使い方もできます。ただし、タブレット専用のPOSアプリなどをお使いの場合は、外付けキーボード(HID)からの入力を受け付ける仕様かどうかを、アプリ側の仕様でご確認ください。
よくある質問
パソコンに詳しくないのですが、設定は難しくありませんか?
基本的な使い方であれば、USBに挿す(A6はペアリングする)だけで使えます。自動Enterや同じコードの読み取り防止といった設定も、付属の説明書に印刷されている設定用バーコードを読み取るだけで、パソコン側の操作は必要ありません。
今使っている受注管理システムで使えますか?
キーボードから文字を入力できる欄であれば、そのまま使えます。読み取った内容はキーボード入力として送られるため、システム側がバーコードリーダーに対応している必要はありません。ご不安な場合は、まずメモ帳やExcelで読み取ってみて、狙った番号が入るかをご確認ください。
送り状のバーコードなら、どの運送会社でも読めますか?
ヤマト運輸・佐川急便・日本郵便・西濃運輸・福山通運など、一般的な送り状のバーコードに対応しています。ただし送り状の様式は運送会社やサービスによって異なり、コードの種類や印刷品質によっては読み取れない場合があります。
取扱説明書は日本語ですか?
取扱説明書は日本語以外の表記となる場合がございます。設定用のバーコードは説明書に掲載されていますので、設定そのものは表記に関わらず行えます。
A5とA6、迷ったらどちらですか?
置き場所が決まっていて、そこから動かさないのであればA5です。電池切れの心配がなく、価格も抑えられます。大きい荷物を扱う、パソコンから離れた場所で読みたい、タブレットと使いたい——このいずれかに当てはまるならA6をお選びください。
発送件数が増えてきた通販事業者の方、これから店舗を開かれる方のどちらにとっても、バーコードリーダーは効果が見えるのが早い道具です。導入した初日から、打ち間違いによる問い合わせが減り、発送作業が短くなります。仕様や使い方でご不明な点があれば、購入前にお気軽にお問い合わせください。
※本記事は一般的な情報をまとめたものです。適合・仕様・使用条件は、必ず各商品ページの記載および メーカーの公式情報をご確認ください。取り付け作業に不安がある場合は専門店へご相談ください。
